乳首が痒い…これって病気?
乳がん?
乳首(乳頭)の痒みは、誰にでも起こりうる症状です。
さまざまな原因が存在しますが、中には重大な病気を原因として起こる痒みもあります。乳首の痒みが続く場合、乳首や乳房などで他にも症状が見られる場合には、お早めに烏丸御池さくやま乳腺クリニックにご相談ください。
乳首がかゆい原因
ホルモンバランスの乱れ
生理前などにホルモンバランスが変化すると、乳首・乳房が敏感になります。これにより、特に敏感な乳首に痒みが生じることがあります。
この場合、通常は生理が開始されるとともに症状は軽くなっていきます。
妊娠・授乳
妊娠すると、ホルモンの分泌量が変化し、皮膚が全般的に敏感になります。妊娠後期には乳汁の分泌が開始されるため、これにより余計に痒みを感じやすくなります。
授乳中の乳首の痒みは、赤ちゃんが乳首を吸うことによる刺激、乳汁による刺激が、痒みを引き起こします。また授乳によって乳首や乳輪に小さな傷ができ、それが痒みや痛みにつながることがあります。
接触性皮膚炎
下着の大きさや形状が合っていない、運動による下着との摩擦などによって、乳首が炎症を起こし、痒みや赤みを引き起こすケースです。
下着を替えたり調整したりしても症状が引かないという場合には、一度ご相談ください。
アレルギー性皮膚炎
衣類・下着に使われる金属や特定の繊維素材に対するアレルギー反応として、乳首や乳房に痒みや赤みが引き起こされることがあります。
感染症
乳首や乳房に菌が入り込み、感染を起こすことで痒みや痛みなどの症状が引き起こされるケースです。特に乳首が陥没している人は、感染を起こしやすいと言われています。
授乳期にはうっ滞性乳腺炎や化膿性乳腺炎が起こりやすくなります。
乳がん(乳房パジェット病)
乳首の痒みに加え、ただれ、赤み、出血、かさぶたなどが見られる場合には、乳がんの一種である「乳房パジェット病」が疑われます。乳首や乳輪で発生したがん細胞が、徐々に拡大していきます。乳房パジェット病には通常、乳がんの症状としてよく知られる「しこり」は存在しません。
乳首がかゆい時の
検査・診断
問診、視診、触診の上、マンモグラフィ検査、超音波検査などを行い、診断します。
また必要に応じて、組織・細胞を採取し顕微鏡で観察する検査も追加します。
乳首や胸のかゆみを
受診する目安
以下のような場合には、お早めに当院にご相談ください。もちろん、該当しない場合であっても、少しでもご不安があればお気軽にご相談いただけます。
- 痒みが長く続く
- 痒みがひどくなってきた
- 乳首からの分泌液が認められる
- 乳首や胸の痒み以外の症状がある
乳首・胸のかゆみの
改善・予防方法
低刺激なスキンケア・保湿をする
乾燥などで乳首が荒れないようにするには、入浴後などのスキンケア・保湿が有効です。
乳首の皮膚は敏感ですので、デリケートゾーンに使用できる低刺激のものを選びましょう。最近では、主に授乳期に使用することを目的とした乳頭保護クリームなども市販されています。
下着による刺激を最小限にする
ご自身の乳房に合った形、大きさの下着を選びましょう。素材としては、刺激の少ないシルクや木綿がおすすめです。
また汗をかく季節には、通気性のよい下着を使い、蒸れないようにしてください。
生活習慣改善でホルモンバランスを整える
ストレス、睡眠不足、生活リズムの乱れは、自律神経、およびホルモンバランスの乱れを引き起こします。
生活習慣を改善し、ストレスを溜めない・解消することで、ホルモンバランスを整えましょう。
病院を受診する
痒みが続く・悪化する、痒み以外の症状があるという場合には、セルフケアに頼りすぎるのではなく、医療機関を受診しましょう。
医師による診察、また必要に応じたマンモグラフィ検査・超音波検査などを行い、病気の早期発見に努めます。病気が見つからなかった場合も、適切な乳首のケアについてアドバイスをいたします。